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犬の涙やけとは??|涙やけの原因と対処法について

2024.03.01

わんちゃんの目の下の毛が赤茶色に変色してしまう「涙やけ」。
特に白色の毛や薄い色の毛のわんちゃんでは変色が目立ってしまうので、気になる飼い主様も多いと思います。
今回は、涙やけについて、原因や対処法を中心に解説します。

涙やけの原因と対処法

涙やけとは、目から溢れる涙が増え、目の周りが涙で濡れた状態が続くことで被毛が赤茶色に変色してしまうことを指します。
涙やけの原因には以下のようなことが考えられます。

鼻涙管の異常

生まれつきの構造の問題や汚れなどにより、鼻涙管に狭窄や閉塞があり、涙が正常に鼻に抜けずに目から溢れてしまうことがあります。

・対処法
鼻涙管洗浄と呼ばれる処置を行います。洗浄により鼻涙管の閉塞が解除されれば、改善が期待できますが、処置後しばらくすると再発するなど、繰り返してしまうことが多いです。

まつ毛の刺激

異所性睫毛(いわゆる逆さまつ毛)や眼瞼内反症があると、目に持続的な刺激が加わり涙の産生量が増えてしまいます。

・対処法
目の表面に当たっているまつ毛を専用のピンセットで抜く処置をします。ですが、持続的なまつ毛の刺激は涙やけだけではなく、角膜炎など目の疾患の原因になりますので、程度によっては手術を検討します。

油分を分泌する腺の異常

目の表面に涙の膜をつくるために、マイボーム腺という眼瞼にある腺から油分が分泌されるのですが、このマイボーム腺の機能が低下すると、涙を目の表面にとどめるための油分が少なくなるため、涙が溢れてしまいます。

・対処法
マイボーム腺からの油分の分泌をスムーズにするために、蒸しタオルで温めた後にパチパチと瞬きをするように眼瞼を動かす(マイボーム腺マッサージ)、抗生物質の投与を行う、などを試します。

痛みを伴う目の疾患

角結膜炎やブドウ膜炎、緑内障などがあると、痛みや違和感に伴い、涙が増えます。

・対処法
目の検査を行い、それぞれの疾患に対する治療を行います。

アレルギー反応

環境要因(ハウスダストマイト、花粉など)に対するアレルギーや食物アレルギーの症状のひとつとして涙が増えてしまうことがあります。

・対処法
生活環境に気を付けることや食事内容を見直してアレルギーの原因となる食材を除くことで症状の軽減を図ります。
アレルギーの症状がひどい場合には、抗アレルギー薬を使用することもあります。

涙やけの対策

涙やけは何らかの原因があって起こるため、根本的な改善にはその原因を知る必要があります。
特定の食事やサプリメントの使用が涙やけの改善につながる、ということは難しいケースがほとんどです。
ですが、アレルギーが疑われる場合にはもちろん食事への配慮が重要ですし、そうでなくても、良質な食事やサプリメントを使用することはわんちゃんの健康維持のためにとても大切です。治療と並行して、皮膚や被毛に有効な成分を摂取すると良いでしょう。

また、こまめにケアすることで被毛の着色を防ぐことも可能です。
常に涙で濡れている状態は、皮膚炎の原因にもなりますので、コットンやガーゼなどで目の周りをこまめに拭いていただくと良いでしょう。ゴシゴシとこすると炎症の原因になってしまうので、優しく拭くようにしましょう。
目の周りの毛が長くなると、目に入り、刺激となってしまいますので、トリミングで短くカットすることも対策のひとつです。
着色してしまった被毛の色はもとに戻すことが難しいので、カットすることで涙やけを起こした被毛をきれいにすることもできます。

まとめ

涙やけは外見上、たいへん気になる変化ですが、毛の着色だけではなく、その原因に目の病気が隠れている場合があります。
涙やけが気になったら、動物病院を受診して、なぜ涙が多いのかを確認してもらいましょう。

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